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〜硯川秀人展〜


2005年2月18・19・20・25・26・27日
オープニングパーティー17日(木)




 硯川さんが、何故か引かれていると言う、ジル・ドゥルーズの著作「千のプラトー」において、リズムとカオスの近接が語られている。≪存在者が何よりもまず差異であり開始であるとすれば、存在は反復であり、存在者の再開である≫。さらに、その著作の中で登場する言葉に、「流れる諸構造」、「構造とはリズムである」とあり、重要概念として‘ドラマ’という概念が登場し、古代のドラマを近代と対比し、それは筋よりもパトス的場面、行為よりも出来事を意味していたと語られている。また、 リゾーム(地下茎のように広がる多様な思想形態)の概念については、ツリー状社会(縦社会的な構造)からリゾーム状社会(横社会的な構造)への転換が重要であると述べられている。

 いつも「風」を意識しながら制作を行うと言う硯川さんの作品は、それらの概念を具現化したように思われ、その概念はまた〈アルテクルブ〉の価値観と重なるものではありませんか?

 紙の作品は、まず水を掃いた上に、アクリル絵の具を置いていくものです。キャンバスボードは、エアーブラシで描かれています。